優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

1ヶ月後

悲しい思い出

夫が体調を崩してから回復していた時期、私は仕事に追われつつも、日中、夫の様子を聞くのにメールしたり、電話したりしていた。週末はほとんど夫と過ごして、楽しいことをしようとしていた。 学生時代、夫とは毎日のように会っていたし、社会人になってから…

ただ生きる

今の私は、生きたいか居なくなりたいかで言うと、どちらなんだろう。 夫がいる世界なら、断然生きたい。あの大変な日々であろうと、夫の回復までやり切りたい。まだまだ、あと何年だってやる。なんなら一生回復しなくたっていい。夫が死んでしまうより、ずっ…

後悔と、反省と、中途半端な自己嫌悪で、苦しい

自分の言動で、本当に夫に喜んでもらえたことって、何だったのか、わからない。 確かに好きでいてくれたはずなんだけど、ここのところ、それすら、よくわからない。 夫の一生をこんな形で閉じさせてしまって、これまでの関係が全て、この結果への伏線だった…

楽しい会話は聞きたくない

昨年の同じ時期の日記を読むと、毎日奮闘に奮闘を重ねている。 毎日本当に大変だったけど、時にコミカルなことを言ったりして、二人で笑ってしまうこともあった。そういう瞬間が嬉しかったから、私の日記には必ず何で笑ったか書いてある。あの通じ合う瞬間が…

反省がまた募る

私の役割は、苦しむ夫の隣で普段通りに生き生きと暮らすことなんかじゃなくて、夫と一緒に、苦しむことだったんだろうな。 私自身が夫の苦しみに入り込んだときにしか、心なんて開いてくれるわけない。仕事を頑張って、おしゃれもして、楽しそうに友達と話し…

自分の急所

また夫が少し夢にでてきた。夫がいなくて私が慌てて実家の中を探し回り、カバンだけ見つけて嫌な予感がしたけど、最後に行った部屋に体育座りしてて、「ああ、みんみん」って力なげに言われた。「ああ、夫は生きてた、よかった。」そう思ったところで、夢が…

夫くん名誉賞

夫が元気になったら、一緒に見返したい人がたくさんいた。 私たちが苦しんでいるときに冷ややかな目で見てきた人、差別的な言葉をぶつけてきた人、非難してきた人、距離を置いたり、逃げていった人。どの人も、みんな顔には誇らしげに「常識人」って書いてあ…

2人の匂い

今日は少し荷物を紐解くことを試みて、アパートから持ってきた夫のスーツケース を開けた。 アパートで一回は選別して持って帰ってきた荷物だけど、またそれから時間が経って、今は違う愛着が湧いた。亡くなった直後の遺族感情とは、ある種合理的だと思う。…

未練たらたら

2ヶ月前の今日、夫はまだ生きていた。 11日は、夫と最後の電話をした日だ。あの時、夫は取り込み中で、ゆっくり話せなかった。イライラしてるのは、私がタイミング悪く連絡してしまったからかと思った。私も用件だけで話を終わらせてしまった。体調だって良…

紙袋の痕跡

夫が亡くなった時に着ていた服を、私はまだ持ってる。 搬送先の病院で紙袋に入れて渡されたときは、病院で処分してくれないか聞いたけど、持ち帰るのが一般的だと言われた。 自宅に持ち帰って、最初の燃えるゴミの日に、捨てるつもりだった。でも、親に捨て…

フィクション(未来を知らない妻編)

「私がいなくなった時の夫?それは、残酷な質問ですね。逆なら想像できますけど。 死に方にもよりますけど、夫はとんでもない悲しみに覆われるでしょうね。きっと、悲しみに圧倒されちゃって、文字通りどう生きていいか、わからなくなっちゃうと思います。ま…

フィクション(意地悪な夫編)

「僕が死んだら、妻はそれは悲しむでしょうね。 妻の目下の関心は、僕の体調だと思います。 こちらの心が痛むくらい、けっこう心配してくれていますよ。 あんな悲壮感ある彼女は見たことないです。まあ、僕の方が悲壮感はあるんでしょうけど。 もちろん、僕…

ズレてる

泣くのが虚しくなってきた。 泣いても帰ってこないから。 名前呼ぶのも虚しい。 もういないから。 あの何度も何度も呼んだ名前を呼びたいのに、今日家で一人になったときに呼ぼうとしたら、グッと虚しさに襲われた。 まるで禁じられたタブーの言葉みたいに、…

夫の七不思議

夫大好き人間の私は、夫の生前から今まで変わらず、夫はこんな人だよね、こんなところが良いよね、こんなところが本当にしょーもないよねと誰かと話したいと思っていた。でも、夫と出会ってから今まで、夫のことを話題に盛り上がれる相手は、実はほぼいない…

生まれ堕ちたところ

どんな人のもとに生まれ堕ちるか、これは人生最大の賭けだ。 その家庭の中で、自分は歓迎されるのか、愛されるのか、関心を持ってもらえるのか。 どんなメンバー構成で、自分はその中でどんな役割で、どんな立ち位置になるのか。 微笑む大人の間で優しく抱き…

キュンキュン

昨日と今日、涙があまり出ていない。 苦しい気持ちに襲われない。何か気持ちの変化なのかなと自分でもわからない。 さざ波がずっと続いているような感じ。 新年が明けて、どこか自分の中で諦めたところがあるのかな。 切り替えみたいに格好いいことじゃない…

思い出ポイント

実家に帰ってきてしばらくの間は、自分の勉強机の引き出しとか棚とかを整理すると、夫との思い出の品を再発見することがたくさんあった。いつかにもらった手紙とか、年賀状とか、プレゼントとか、写真とか。ポロっとUSBとかSDカードがでてくると、すごくウキ…

夫が好きな私

私は夫に可愛いって思ってもらうことが嬉しかったから、夫の前ではぶりっこしていたと思う。だから、のびのびしてる私を好いてくれてるのかなと思ってた。童顔で、ちょっとコミカルなところとか、面白がってくれるのかなとか。 でもそれは私が自分で自分を好…

夫を認めてくれた人たち

夫が芸術の道に向かう中で、応援してくれた人もいた。 大学の先生から、「君はもっと作品をつくると良い。持ってきてくれれば、見てあげるよ」と言ってもらったことがあった。 一時期通っていた養成校の先生からは、最初こそ首を傾げられていたが、そのうち…

私たちの反省

私たちの反省。これは共同署名だと思うのだけど。 人生の中でも1、2を争うような苦しいタイミングを、夫と私は同じ時に迎えてしまった。 2人とも、昔から挑戦したい夢があって、その中身は違うんだけど、せーので一緒に激流に飛び込んだ。特に激流だとはその…

夫がいない世界を生きてる実感

今日は中学の友人が家に来てくれた。 5時間くらい、一緒にいてくれた。 いっぱい話を聞いてくれて、嬉しかった。 話ながら、やっぱり夫がいないことが信じられなくて、涙はでなかった。でも、夫が亡くなった直後に、生きてる意味をまったく感じられなかった…

夫の夢(2回目)

今朝、亡くなって2回目となる夫との夢を見た。 もう少し長い夢だったのだけど、前半部分は起床と共に忘れてしまった。 後半部分では、夫と私の離婚が成立した夜のようだった。夫は私の実家の、私の部屋に、私と一緒にいた。2人で、夫が作ってくれた料理の写…

理解者になれなかった

夫が亡くなったことと同じくらい悲しいのは、私が夫の理解者になれなかったこと。それどころか、生きる希望を持っていた夫が死に向かう状況を生み出してしまったこと。夫を死なせてしまったこと。 いつだって夫の理解者でありたかった私と、同じように私の理…

気持ちが外に向かう

今月に入って、私の気持ちは少し外に向かってる。 夫が亡くなってから今まで、会社や行政の事務連絡以外では、数名の友人に連絡をした程度。まだ直接会った友人は、一人もいない。電話も、テレビ電話もしていない。 ずーっと、周りと交流する準備が自分にな…

不安感とイライラの正体

気持ちや考えの乱気流がひどい。 日によって違うし、時間帯でだって違う。これまで自分の気持ちがわからないとか、コントロールできないという体験はしたことがなかった。いつだって、自分の体調も、気分も、エンジン全開の絶好調人間だった。自分で自分を制…

私の夫は○○○

ブログを毎日書いていると、自分の語彙の少なさやパターンの癖を改めて自覚する。 自分だけでしたためる日記とは少し違う。 誰かに対して、何か自分の意見を伝えたくて書く文章。毎回気張って、肩に力が入ったまま書いている。声の抑揚が使えないから、意味…

動き出してしまった

どうしようもなく悔しくて、やっぱり自分が正しいと思うことをしようと思った。 夫には申し訳ないけど、今ばかりは自分を止められなかった。 パワハラと不条理にまみれた職場環境の改善を求める運動を今日始めました。 夫が生きてる間は、夫のことを尊重して…

存在丸ごと称えたい

昨日の夜、夫が亡くなったことについて、たくさん父や母と話した。 夫の最期があまりに苦しく悲しく、孤独なものだったことを、改めて認識した。そして、そんな人生の終わり方を回避することが出来なかったことを、悔しく、悲しく思った。 私と共に歩んでく…

まっすぐ

夫は私が公共の場にこうやって気持ちを吐露していることをどう思うだろう。 本当は、こういう気持ちは全部、回復した夫と話したいことだった。私は甘えた考えの持ち主なので、回復した夫から、いつか感謝してもらえる日がやってくると思っていた。今どれだけ…

縦の絆と横の絆

夫が人生につまづいた時、そこから抜け出す支えになり得たのは、親子という縦の絆と、夫婦という横の絆。横の絆の当本人である私は、自分だけでは力不足だと感じたときに、縦の絆に期待を寄せた。縦の絆はたくさんの歪みがある。でも、きっと編み直せば、夫…