優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

並んだ布団

今日は日中よく泣いた。泣きすぎで、今は頭が痛い。よく泣いた理由の一つは、今日アパートに行ったからかもしれない。アパートは気持ちが巡りすぎて苦しいけど、夫を感じられる場所でもある。今日はどんな気持ちになるだろうと思いながら、実家にいるより夫…

蚕のまゆ

夫がこの世にいなくなって、残された私には2つの合理的な選択がある。 1つは、夫と同じ場所から同じ方法で同じ運命を辿り、夫と同じ経験ができたことに一人悦びを感じること。あの世とか来世で夫と会えるか会えないかなんてわからないけど、夫がいない世界に…

立場の逆転

こんなことを夫に言ったら怒られてしまうと思うけど、私と夫が逆の立場だったら、どんな展開になったのだろう。 こういう世界に踏み込む前に、私が何か病気になったら、夫はどう励ましてくれるのかなと考えたことがあった。思い浮かべていたシナリオとしては…

死の音

何かの病気のように不可避のものでもなく、突発的な事故というわけでもなく、家族間の言動が絡み合って夫が亡くなったということに、また改めて後悔の念が湧き、あの日あの時あんなことをしなければ、こういう結果になっていなかったという単純明快な方程式…

虚しい

また新しい一週間がはじまってしまった。 朝起きて、夫がいないということを考えて、亡くなった直後はそれが私の存在そのものを圧倒するような絶望だったのだけど、今朝は「ああ、そうだよ、そうなんだよ」と言いながら、また何も意味のない世界に目を向けて…

「どうでもいい」再考

今はうじうじびぃびぃ言ってて良い時間だと思うけど、やはり未来のことも頭をよぎる。 未来のことを考えなきゃと思うのだけど、考え始めてもどうすればいいかなんてわからなくて、どの未来だって夫がいなくて、いない中で無理くりそれっぽい生きがいを見つけ…

NHK「ある、引きこもりの死」を見た

見終えての感想。苦しくなるかなと思ったけど、苦しい気持ちとは少し違った。自分たちもその渦中にいたからか、変なショックよりも、現代の現実として見た。他の人は、これにどう対処し、どういう結果にたどり着いているのだろうと思った。思いながら、前ま…

他人の不幸を願うという不健全な心理

夫が亡くなって、もう2週間経つ。 2週間前の夫の死の直前までは、どうやったら夫の力になれるだろう、どうやったら周囲をもっと巻き込めるだろう、私はどこまで頑張れるのだろう、未来の2人はどうなるのだろう、そんなことを考えていた。今の気持ちと通じる…

夢は正直

10時間近く寝たから、きっと色んな夢を見たんだけど。 寝起きに見た夢に、夫はでてこなかった。 わたしが同僚の自宅のパーティに招かれて、7人くらいで夕飯を食べている。「みんみんさんの旦那さん、いいですよね〜」と言われる。夢の中ではもう闘病フェーズ…

嬉しかったこと

これまで、私と夫の関係は周りにちょっと誤解されている節があった。 それをなかなか言語化することが怖くてしていなかったけど、改めて文字に落とすならば、2人の中でもしっかり者が私で、夫は私におんぶに抱っこで頼りないと思われていたと思う。もっと言…

タイムトリップしてる

だめだなあ。 やっぱり全然受け入れられないや。 私は転勤があるまでずっと実家暮らしだったから、夫とは都内でデートをして、夜は1時間くらいかけて実家まで帰ってた。今も実家にいると、その頃に戻ったような感覚で、家族も私を35歳の未亡人扱いせず、学…

生まれた時点でお先は真っ暗

受け入れ難いことってあるよね。 人生は受け入れ難いことの連続だけど、そんな中で人がなぜ前向きに生きられるかって、いろんなバイアスを自分でかけて、悪いことでもよく見ようとしたり、永遠ではなくて一瞬でも歓喜したことを噛みしめたりして、なるべく自…

小沢健二

夫を感じるもの。 写真や動画みたいに夫の表情や声を見せてくれるもの、 服や靴みたいに夫の姿を思い出せるもの、 家の中の小物や雑貨みたいに可愛いものが好きだった夫を思い出すもの、 手紙みたいに夫がわたしへの気持ちを記してくれたもの。 どれも亡くな…

治療に向き合う

今朝は体が鉛のように重たかったけど、朝から祖母の通院の付き添い。出発時間の1時間前から起きるように声かけてもらってたけど、全身が布団と一体になってるくらい重かった。起きるには地面丸ごと起き上がらないと無理だなと思った。それでも出発6分前に起…

写真に救われたこと

今日は仕事の後、夫と撮った写真や動画をたくさん見た。 交際当初の依存関係だった10代から、ぴったりの波長にはしゃいだ20代前半、就職して少し大人びた20代後半と、優しさと包容力が表情にでてきた30代前半。時系列でいろんな姿を見せる2人の写真は、5万枚…

間違って帰還した浦島太郎子

自分の人生をまるごと変えてしまう夫の死からまもなく2週間。 なんだかもっとずっと長い時間、この闇の中にいる気がしてしまう。 夫が病と闘っていた2年間は、世間から切り離された激情の世界に2人で生きていたから、久しぶりに超平凡な淡々とした日々に舞い…

人の死を実感するとは?

前言撤回。人が亡くなったことを実感って、やっぱりできないのかも。 自分にとって大切だった人で、これまで亡くなった人たちを思い出す。ひいおばあちゃん、おじいちゃん、おばあちゃん、大叔母さん、大伯父さん、おばさん・・・・同年代で亡くなったのは、…

彼女の顔が可愛くない

もうこれはまったく意味も意義もない戯言なんだけど。 私はずっと夫が自分にとって唯一無二だと思っていた。出会う前は、こんなに誰かのこと好きになる自分なんて想像したことがなかった。交際期間中から、夫のことが大好き過ぎて、毎日どんなに忙しくてもデ…

山盛りのお菓子

夫が死にたくてしょうがなかったのなら、すべては夫の意志だった、夫は楽になれたんだと解釈して、自分を慰めることもできるのだけど。 夫が亡くなる直前につめた荷物には、まだ今日も明日も楽しんで生きていくためのものがぎゅうぎゅうに詰まっていた。甘い…

この状況下で働ける方がおかしい

仕事がどんどん溜まっていく。 久しぶりにがっつり会議などに出て、事案の担当者として四方八方から質問や方針の提示を求められた。これまで会議が苦痛に思ったことなんてなかったけど、他の出席者が話す問題提起や懸念がまったく頭に入らず、それでも持ち前…

亡くなったことの実感

昨晩は夜中遅くまで義父母と話をしていた。夜更けの1時も過ぎて、義父母は気力を消耗しきって就寝した。私はそれからシャワーを浴びて、お風呂を上がってから、また濡れた髪のまま、しばらく夫の部屋で過ごした。夫が体調を崩してからよく座っていた定位置に…

エピソードの大放出

夫が亡くなって初めて、今晩は二人で住んでいたアパートに泊まる。夕方4時に義父母と駅で落ち合ってアパートに向かい、夕飯はデリバリーを頼んだりしながら、夜中まで夫について話した。 夫の良い話だらけにしたかったけど、やっぱり途中で色々な思いが浮か…

夫の最後の場所

今日は夫の遺品整理のためにアパートに一時帰宅。まもなく義父母が到着するので、3人でしんみりした夜を過ごすのだと思う。あの時誰がこうしていれば、なんて話し始めたら、したくない批判をお互いしてしまうかもしれないから気をつけよう。私も、恐らくご両…

力になるということ

夫が亡くなって1週間くらいは、自分も、家族も、友人も、みんな悲しみに暮れていた。 みんなが目の前の手仕事を止めて、1週間という時間を丸ごと費やして、夫の心の苦しみについて一緒に考えてくれた。心の中を夫のために空けてくれて、毎朝毎晩、夫について…

落ち着いて考えられる環境

忌引きの間はただただ実家の両親や祖母におんぶに抱っこで面倒を見てもらい、私の脳は夫について考えることにほとんど充てられていた。 もしアパートで1人だったら、悲しみの沼にどんどんハマってしまって、きっと考えるということはできなかったと思う。今…

写真を撮る

夫が亡くなった瞬間も思ってた。 この場面を写真に撮っておきたいと。 でも、不謹慎と思われると思って、撮れなかった。 なんでかわからないけど、今も猛烈にあの場面を写真で見たいと思う。警察の人は写真を撮ってただろうから、分けてほしいくらい。頼んだ…

生々しい記憶を生々しく感じたい

人によって、忙しくして気持ちが紛れる人もいるのかもしれない。 仕事があってよかった、苦しいことを考えない時間ができたという人もいる。 私もきっとその恩恵には与ってるんだけど、私の場合、仕事は本当はしたくない。 もともと頑張り屋だから、仕事が舞…

自分が死んだら思われたいこと、思われたくないこと

わたしが夫の立場だったら、今頃夫にどんな気持ちでいて欲しいかな。 ◆思って欲しいこと ・好き好き会いたい、死ぬほどみんみんに会いたいと泣いて欲しい ・ああいうところ好きだったな、ああいうところ可愛かったな、ああいうところが愛しかったなと私のよ…

夫にもらった愛、それは自分のことも好きになること

これまでずっと、私の人生って恵まれてるなあって思ってきた。 環境的にも、経済的にも、あと自分が持ってる能力や容姿にしても。飛び抜けてどうこうという話じゃなくて、劣等感や自信のなさでつぶれそうな気持ちになったことだってあるけど、それでも生き生…

夫について聞かれたときの答え方

今週仕事を再開すると、本当にいろんな人から色々聞かれそう。 ここしばらくとても心配してくれる先輩がいて、何度かメッセージをもらったのだけど、ちょうど夫が亡くなった直後だったのでなんとも返信できずにいた。 そうしたら、先輩は別の先輩から夫の最…