優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

彼女の顔が可愛くない

もうこれはまったく意味も意義もない戯言なんだけど。

私はずっと夫が自分にとって唯一無二だと思っていた。出会う前は、こんなに誰かのこと好きになる自分なんて想像したことがなかった。交際期間中から、夫のことが大好き過ぎて、毎日どんなに忙しくてもデートして、帰宅してからも寝るまで実家から電話してた。どんな話をしてても夫の話にもっていく私に、家族は辟易している様子すらあった。

そんな時期に出張に一緒に行った同僚の先輩が、長いフライトの途中で交際中の彼女の写真を見せて「顔が可愛くない」とぼやいていた。「この角度なら許せるんだけど」とか言う姿をみて、この人も、この彼女も、可哀想だなあとおもった。

10年ほど経って、その先輩に夫が体調を崩した様子を目撃された。その後バッタリ会ったときに、「大変そうだね。旦那さん大丈夫?もう子供どころじゃないね」と哀れみの目で見られた。先輩は、その可愛く思えない奥さんと結婚して、子供が生まれて、公私ともに大きな懸念なく平和に生きているようだった。

人の人生とは、なんなんでしょうね。

私は夫との幸せを使いきってしまったのかな。それなら2人で逝けばよかった。確かに私が夫とこれからずーっと危機もなく一緒にいられたら、幸せ者すぎて恐ろしかったね。だからといって、納得できることはないんだけど。