優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

並んだ布団

今日は日中よく泣いた。泣きすぎで、今は頭が痛い。

よく泣いた理由の一つは、今日アパートに行ったからかもしれない。アパートは気持ちが巡りすぎて苦しいけど、夫を感じられる場所でもある。今日はどんな気持ちになるだろうと思いながら、実家にいるより夫の近くに行ける気がして、何か期待しながら用事を片付けがてら通っている。

アパートの部屋に到着して室内を見渡すと、部屋の色んな場所に夫の姿が見える。あんなに苦しかったのに、ずっと2人一緒に、ここで必死になって生活してたな、なんて頑張ってたんだろうと思った。この場所にいるのも辛いけど、引き払う日が迫ってることもまた辛い。夫の立ち寄る場所を一つ減らしてしまう気すらする。

アパートで生活していた頃、夫の様子を見たご近所さんから、私が到底一緒に暮らせないだろうと推測されて、どこか別の場所に部屋を借りてるのかと聞かれたことが何回かあった。その度に、私は毎日一緒に暮らしてますよ、お布団だって並べて同じ部屋で一緒に寝てます、と答えた。相手のびっくりする顔を見ながら、私と夫の関係を見くびるなよ!どんだけ愛し合ってると思ってんだ!と心の中で叫んだ。

どんなに苦しくても、どんなに喧嘩しても、どんなにいがみ合っても、最後に眠りにつく場所はお互いの隣だったよね。ほら穴に眠るリスみたいに、隣で眠る相手の寝息を子守唄に、安心して寝てたよね。寒がりの夫と、暑がりの私で、夫だけ布団2枚重ねてたっけ。枕はたくさん欲しいと言うから、立派な羽毛枕は2つとも夫に使ってもらった。こうなる前は夫が何事も譲ってくれてたから、夫が体調を崩してからは、満たせる要望はなんでも満たしたいと思い、2年をかけて私も譲ることが板についた。

5月のある晩、先に横になった夫が隣でくーくー寝てて、愛しくて写真を撮ったこともあった。日中の苦しそうな表情が和らぎ、よく寝てる姿が嬉しかった。あの時は、また笑い話で写真を夫に見せる日がくると思ってたけど、今は私1人で見るしかない。寂しいね。