優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

申し訳ない気持ち

テレビ番組で、おじいちゃんがお孫さんと交流して幸せそうな姿をみて、夫のお父さんが浮かんだ。夫に対しては無関心な父として長年やってきた義父だけど、子供は可愛いと思うみたい。夫が亡くなった後、街で小さい子供とエレベーターですれ違った時、子供の顔を覗き込んで、あやすようにニコニコしていた。その姿を見て、ああ、このご両親には、息子を失わせただけでなく、孫も連れてきてあげられなかったなと思って、胸が苦しくなった。

過去に何度か、夫の両親と温泉旅行に行った。2-3泊で、メジャーな観光地を巡るような、王道の家族旅行。日中は散策ルートをぶらぶらして、夜は温泉と食事を楽しんで、寝る前にみんなで部屋でお酒とおつまみを食べた。毎回、たくさん笑って、とても楽しかった。普段、夫は大人の前で緊張してしまうことが多かったから、両親の前でのびのびと戯けている姿が愛しかった。それに、夫が大切に思うご両親に親孝行できている誇らしい姿も嬉しかった。どの写真を見ても、ご両親も満遍の笑みを浮かべていて、夫も私もたくさんふざけて笑ってる。楽しいし、嬉しいし、私は夫の両親との旅行が大好きだった。

もう、あの楽しい時間は戻ってこないんだなと思うと、悲しい。夫がいないのだから、もう戻ってきようがない。4人の中で、太陽みたいに愛された夫が、いないのだから。残りの3人をつなぐのが、夫だったのだから。

夫が亡くなって、自分のことを考える時も、もちろん苦しいのだけど、他の人の気持ちを考えると、また違った悲しみがある。その人を哀れに思うような、不憫に思うような、そんな感情なのかな。きっとあちらから見たら、私の哀れさは突き抜けてるだろうけど(笑)そう思ってもらえた方が、まだご両親の方が気持ちは楽だと思ってもらえた方が、良いのだと思う。

何について考えても、今目の前がどんづまり。あのこと、このこと、何をどう切り取っても、夫がいないところで、壁がガシャーンと目の前で下りてくる。全部、夫がいてくれないと、できないし、意味がないのに。やっぱり、悲しすぎて、苦しすぎて、こんな状況、到底受け入れられないよ。