優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

これは恋だ

こんな形で大晦日を迎えるなんて、これぽっちも想像してなかった。夫は体調は崩していたけど、なんとか日常を保とうと精一杯、生きてくれていた。私もそんな日々がこれから一生続くんだと思ってた。新しいアパートに移って、インテリアを素敵に整えて、夫の帰りをずっと待つつもりでいた。夫が帰宅してくれるときは、きっと夫に限界がきたときだろうから、そんな夫が帰ってきて安らぐ部屋にしたいと思っていた。おしゃれで可愛い照明を揃えて、一緒に買ったポスターを飾り、ふかふかのラグと、座り心地の良いソファを買うつもりだった。広々としたリビング以外に、夫も私も個室を準備したので、その中も整えるつもりだった。それで、夫はいつしか、一緒に住むのも悪くないなと思ってくれるはずだった。長い長い時間をかけて、一緒に元気になるはずだった。そんな日々にピッタリの部屋を見つけていたのに。
夫が亡くなってしまうことは、想定外だ。夫自身、2020年に自分の人生が終わるなんて、考えてなかったと思う。自分の信頼する人々に追い詰められて、逃げ場をなくして、死に至るとは、思わなかっただろう。私だってそんな悲劇、つい先日まで知らなかった。ある日から、それが私の人生の現実になった。
明日は仏教でいうところの49日にあたるらしい。夫は私が知ってる人間の中で一番心が美しいから、きっとこれから最高に落ち着く居場所が手に入るんじゃないかな。寂しがり屋で遠慮しいな夫だから、周りにたくさん面倒見のいい人がいてくれてるといいな。
突然夫が居なくなってしまった世界にすぐ慣れることは無理だ。今日はあまり考えが浮かんで来なくて、ただ気持ちが苦しい。何度も何度も二度寝して、まだ布団にいる。それでも、時折目覚めと共に大好きな夫の顔が浮かんで、優しい声で「みんみん」って呼びかけてくれる。あの眼差しも、表情も、声も、恋しい。それでしばし泣いて、また眠る(笑)側から見たら、これを寝込んでると言うのかな。それにしても、今の私の行動は、二度寝と号泣の循環図が綺麗に描ける。
ルームメイトはずっと隣で「YOUは何しに日本へ」を見てるから、あまり感傷に浸らせてくれない。さっきからイスラエルとかジャマイカとか色々聞こえてくる。でも、私が時々声を出して泣いても、スルーしてくれて有り難い。
はー、もう恋しくて嫌。こりゃ、まだ恋してるようなもんだな、、、。初恋の相手が急死してもうこの世にいないのに、私の恋だけまだまだ続いてる。苦しいはずだな。