今日は結局一切なにもしなかった。
昼過ぎにソファから食卓に移ってお昼を食べて、そのままずっと食卓にいた。私は一度どこかに腰を落ち着けると、動けなくなるらしい。おばあちゃんの方がよっぽど活発に動き回っている。おばあちゃんは今日、午前中に補聴器屋に行ったあと、昼は1人前をしっかり食べて、午後は整形外科のリハビリに出かけていった。リハビリから戻った時に私がまたソファにいるのを見て、「そんなに寝てると、本当に牛になるぞ」と言ってきた。やっぱり昼前に例えてくれた子猫は時限制だったらしい。「牛になろうとしてるの」と返したら、「じゃあ、つぶしてすき焼きにしなきゃ」と言われた。一体どういう気持ちで言っているんだろう。
今ようやく3回目の大移動をして、自分の部屋にやって来た。自分の部屋にくると夫の大型の遺影と物理的に向き合う時間になるので、夫のことで頭がざわざわとしてくる。クリスマスイヴくらいから今日まで、あまり夫のことで頭を埋め尽くさないようにしている。これを「埋め尽くさずともいられるようになった」と言うのか、「埋め尽くしたらヤバイから埋め尽くさせていない」のかはよくわからない。一旦嘆きだすと、どこまでも嘆いていく。在宅勤務中はもっと存分に嘆きたいと思っていたのに、こうして1日暇になると、嘆きだしたら辛いかもと思ってしまう。今でなければ、私の短期記憶の脳細胞では記憶が薄れていってしまうし、思いは曖昧になるし、そしてあらゆることの意味を自己都合でデフォルメしてしまうのにね。嘆くなら、1日でも早い方が良いと思うのだけど、今日は体がついていかなかった。
やっぱり沈んで行こうか。沈まず感情を無にしている自分に腹も立つ。どうやって向き合えば良いのか、何をしたいのか、何もできないときにどうしたら良いのか、わからない。
