私はどう声をかけてほしいのか

夫が亡くなる前の期間は、友人たちに私を慰めてもらったり、苦労をねぎらってもらえれば、それで頑張れるところもあったんだけど、こうやって全てが終わって、ただ絶望している中では、慰めてもらってもしょうがなくて、本当にどうしようもないんだよね。それよりも、夫の死を一緒に悲しんでくれたり、夫の人柄を一緒に懐かしく思ってもらうことが救われる。というか、夫を愛するパワーで満たされて少し元気がでる。

実家でも、そんな感じ。夫くん、こんな手紙くれたの、って家族に読んでもらったり、こんな音楽好きなの、って聞いてもらったり、こんなヘンテコなプレゼントくれたの、って見てもらったり。それで、可愛いねえ、とか、優しいねえ、って言ってもらって、慰められてる。本当はそんなことも意味ないんだよ？でも、それやってる時が今は一番幸せ。それで、いないことの悲しみがじわじわあがってきて、またワーッて泣く。もう、お決まりのパターンになってきた。もう読んでもらう手紙、これ以上ないよ。見てもらうプレゼントも、ないよ。しかもこれから先増えないんだもん。ほんとオセンチ。もうほんとにやだ。

私の友人は、夫のことを個人的に知ってるわけじゃないから、私のことは可哀想と思ってくれるし、私のことを労ってくれると思うんだけど、夫のことは語れないんだ。だから、これから会ったり、話すことが少し不安。今ほど自分が人の話に耳を傾ける余裕がないときって、ないと思うし、今ほど声のかけようがないときって、本当にないと思う。自分でも、一体どんな声をかけてもらえばいいのかわからないもん。何もかけられる言葉なんて、ないよ。だって、全部終っちゃって、どうやったって夫はいないんだもん。心の中にいるとか、今は全然響かない。そんなん、妄想だもん。見ててくれるだって、全然。思い出は生きてるとかも、言葉にしたらもう無理。どれも自分では自分の中で思ってるんだけど、人に言われるとしらけてしまう。もう故人感満載で、本当に終わってしまった、と思う。終わってるのに、終わってることがやっぱり受け入れ難い、と、もう1ヶ月言い続けて、気持ちは何も変わらない。これ、これから一生だからね？もう一生。待ってりゃ出てくるわけじゃないから。あの天使はもういないんだよーーーーーーーーー。ひどい。なんなのこの仕打ちは。ひどいひどいひどい。