抑えることなく恋しがる
今日も義両親とアパートに泊まる。
四十九日までは夫の魂はこの世をフラフラしてるんだって。今年いっぱいは近くにいるのか。じゃあ、やっぱり無理して切り替えモードじゃなくて、目一杯恋しがって甘えるモードで行こうかな。そしたら気づいて会いに来てくれるかな。生活周りを夫の遺品で固めたくなってきた。特に、夫の服を着ると、包まれてる感じがして、幸せ。亡くなった直後は夫の持ち物どれも欲しくなかったけど、今はどっぷり浸かりたい気持ちかもしれない。そんなに急いで立ち直ろうとしたって、立ち直れる話じゃないし、ならばとことん満足するまで浸ろうかなと思う。
今日もずっと義両親と話してたけど、夫の亡くなり方はあまりに唐突で、まるで落とし穴でストンといなくなったようだったね、と。
もう何がどうどっちに転がっても、この経験と記憶と共に生きる他ない。夫が生きていれば、また記憶だって塗り替えられるのに、もはや覆ることのない、完結した本になってしまった。
それにしても、私の人生においては、本当にすごい試練が始まってしまったなと思う。