優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

出かけるのは夫に会いに行くためがいい

今日もアパートに向かう。

この実家の最寄りの駅から、1時間かけて都内までよく通ったな。週末は都内のあらゆる場所でデートした。私は貧乏学生の夫にこれでもかという量のお弁当を作って、パンを焼いて、ケーキやクッキーも焼いて…いつも時間がかかりすぎて、洋服も髪型も決まらないし、火の玉小僧みたいに癇癪起こして家を出発してた。

待ち合わせは13時なのに、家を出るのは15時。夫に作りたいものが止まらないのに時間は過ぎてパンクする私に、夫はいつも秀逸な慰めをくれた。「みんみん、全然遅くないよお、まだ早いよ?」「は、、、早い…?!」それで笑っちゃって、私がなんで早いのよお!おかしいでしょ!なんて元気だしはじめて、夫は「あれれ、なんで早いと思ったかな?えへ、でもいいじゃん、お弁当嬉しいよ」って言ってくれる。毎週、こんな下りを飽きもせず、結婚まで8年くらいやってたな。一向にお弁当の量を調整できない私と、相変わらずの貧乏具合の夫。

やっぱり外出はつらいな。こうして電車でガタンゴトンと移動していると、その先に夫がいてくれることを想像してしまう。でも、この電車にどこまで乗って行っても、夫はこの地球にいない。あまりに悲しい。