優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

夜の日記

今日はメルカリで一品売れて、発送のために22時も過ぎてコンビニに行くと家族に伝えた。

夫のざっくりしたグレーのカーディガンを羽織って、イヤホンはオザケンを流し、マフラーを巻いて、ビーサンで出発。発送ついでに、コンビニでビールを1本買って、近くの公園に向かって歩いた。夜のアスファルトに自分の影が伸びる。いつも見る影は2人だったけど、今日は1人だった。ああ、本当に1人になったなあ、って思った。

公園は我が家のすぐ斜め前にあって、昔から遊んでた遊具が今も並んでる。環状の回転椅子に座って、ライトで照らされた桜の木を見上げながら、夫が好きだった曲を聞いて、ぼーっとした。ここでも自分の影をもう一回確認した。もちろん、一人。独りぼっち。私は、この世で独りぼっちになっちゃったんだなあ、もうあの人はいないんだなあ、って思った。あのどこまでも私の味方でいてくれる人は、この世にいないんだなあ。

久しぶりのビールはやけにアルコールくさく感じて、でも夫が飲んだことないような新製品を飲んでやる!と思って買ったから、まずかったけどヤケになって飲んだ。

音楽が途切れるたび、カサカサという木の葉の音にビクッとしたり、自転車のライトにドキッとしたり。元々、とってもビビりのわたし。夫もビビりで、私もビビりで、2人ともへなちょこ。強い奴がきたら、すぐにワーっ!ってやられちゃう。ちょっと怖い気持ちになると、公園の斜め前の実家に目をやった。こんな夜中に公園に座るキャラじゃないんだよね。両親も心配してるかな。心配してくれてるといいな。

そんなこと考えながら、ビールも飲み終わって、聴きたかった曲も終わって、寒くなったし、帰ろうと歩きだした。家に近づくと、塀のところに母の顔が半分見える。じーっとこっちを見てる。「怖いわ!」って言ったら「だって、心配だったんだもーん!」だって。こんなことになってて、ごめんね。ありがとう。