優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

バレンタイントーク①  〜職場編〜

今年はコロナなので、毎年恒例の同僚女性陣によるバレンタインのチョコ配布はなかった。その話題すら挙がらず、一切なにも動きがなかったらしい。何を買うかとか、誰が買うかとか、毎年悩ましいことが続いていたので、ちょっと気持ちが楽だった。私の場合は、夫にすらあげられないのに、会社で配るのは遠慮したかったから、今年のこの流れは有難かった。

例年であれば、1月の終わりくらいには「今年のチョコをどうするか」について、女性陣の相談が始められる。何通かメールが往来したところで、徐々に一人ずつ参加意思を表明していく。強い責任感をもって参加する人、強固なポリシーとして参加しない人、そして私みたいに内心は「めんどいな〜!」って思いながら淡々と参加する人など、反応は色々。

そして更にそのチョコを誰がいつ、どう買うか議論され、週末のバレンタインフェアで見てきます、みたいな提案をしてくれる人が現れる。しかも、それを当日買うことなく、ラインアップを報告して、後日決まった品を買いに再度フェアに走ると言う。本当に、それは、偉すぎる…。

家に帰ってから、一体あの中の誰が本当に職場でチョコを配りたいんだろう?と思って、私は日中に行き交ったメールを思い出す。こういうイベントを提案してくれる人は、きっとものすごく気遣いの人なんだろうなとか、前のめりで反応した人も本当はめんどいのにすごく優しい人なんだろうなとか、ポリシーで断る人も気疲れしただろうなとか、考える。私はというと、参加表明はフラットな感じで出しながら、いざ予算の話になって提案された1人5000円の分担にビビって、「もうちょっと予算抑えめだと嬉しいです・・・」とか言ってしまった。心意気がついていけてなくて、申し訳ない…。でも、夫にすら5000円かけてないから!(笑)

最近はこの話が更に輪をかけて複雑になっている。遅ればせながら日本のバレンタインにもジェンダーの考え方が入ってきて、去年からは男女分け隔てなく、全員に配った方が良いのではないかという議論になった。その場合、強固なポリシーでカンパに参加しなかった女性にも配るのか?配らないのか?という、また更なる混沌に達して、結局わけがわからなくなり全員に配った。そして当然ポリシーさんからは「貰ってしまって申し訳ないです」みたいなメールが後日発信され、ああ、ああ、、、、という微妙な空気になった。

恐らく今年くらいには、「そもそも女性だけで買っていることがおかしいのではないか?」という段階に移るのかな、そうしたら部内全員で買う人募って、部内全員に配って…と想像していたら、今年はコロナでチョコ購入が話題にすら上ぼらなかった。こういう変化球もあるのか。

もともと海外のバレンタインは、男女関係なくみんながラブを贈り合うものだから、チョコだって配りたい人だけが配ればいいと思うんだけどね〜。そもそも、St. Valentineがキリスト教聖職者のおじさんの名前であるということは、どれだけ認識されているのだろう。「ブッダの日」とか「空海の日」とかでもこれだけ世間は盛り上がってくれるのだろうかと考える。仏教には、そういう愛の伝道師みたいな人、いないのかな。。。

そんな面倒な色々が今年は一切なくなって、職場的にはとても安らかな2月14日となった。

まあ、色々感覚が違う人同士で相談して何かに取り組むことも、楽しいけどね。