優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

大切な人が生きてるうちにした方がいいこと(随時更新)

夫が亡くなるなんてことは思ってもみなかった。

夫も今頃、私と同じくらい困惑していると思う。

今やこの世とあの世で別世界に存在してしまっている私たち夫婦だけど、この世でこの地獄を生きている私にとって、死別の悲しみを紛らわしたり、慰めてくれる物もある。むしろ、これらの物がなかったら、もっと辛かったと思う。

こんなことは夫が亡くなる前は考えを巡らしたこともなかったけど、もし終活などを意識する方がいれば、そのルーティーンの一つにぜひ含めることを検討してほしい。人生の終わりに、大切な人との別れは絶対に来るから。2人同時に亡くなることなんて、滅多にないから。どちらかが残されるとすれば、残された方は以下のものがあるだけでだいぶ救われると思う。

 

◆夫が亡くなった後で、私が救われたもの

・夫が好きな歌手(小沢健二さん)の曲

→夫がオザケン好きなことは知っていたけど、亡くなるまでちゃんと聴いたことがなかった。亡くなった後にCDをかけて、「おお、これは、まさに、夫だ!」と思った。流れてくる歌詞に夫を重ねて、幸せな思い出に浸った。夫の死生観も教えてもらった気がした。特に亡くなった直後(現在含む)は私に集中力もなくて、何もする気が起こらなかったので、勝手に流れてくれる音楽が一番気持ちが安らいだ。夫が亡くなってからというもの、これまで自分が聴いていた曲は、辛くて聴きたくなくなった。そんな時、夫のお気に入りの曲というだけで、オザケンはどんどん聴きたくなったし、もはやファンになった。ということで、ぜひお相手の好きな歌手などは聞いておこう。もし自分が残される方になったとき、きっとその音楽を聴くだけで、その人に包まれているように幸せな気持ちになれるから。

・夫が好きな本

→本好きの夫は、私に大量の本を残してくれた。読書は数年に一冊レベルの私だけど、これから夫の大切な本たちを、じっくり読もうと思う。そして、いつだって夫に寄り添ってくれた文学というものをこれから勉強したいと思う。夫は、いつも分厚〜い本を大切に抱えて、まるで夫にとっての聖書みたいに、持ち歩いていた。夫ほどの本好きに限らず、相手の方の好きな作家を知っておくと、その人が共感する考え方や気持ちにじっくり浸れるので、良いと思う。

・夫の写真

→我がカップルは、お互いを好きすぎて常時写真を撮りまくっていたので、出会ってから今まで、14年間の写真は5万枚ある。そして、何故か写真管理だけは私がマメだったので、何年何月何日にどこどこデート、と丁寧にタイトルまで付けてHDDに保管している。このHDDは、命より大切なもの。壊れたら怖いので、夫が亡くなってから複製も作った。5万枚もあると、あまり見飽きるということがない。毎日、新しい写真を見て、幸せだった時間を思い出すことができる。自分の人生の素敵な時間を噛みしめることができる。特に、上で書いた音楽とシンクロすると、相乗効果が半端ない。

・夫の洋服

→これは特に準備しなくても持っている方が多いかもしれないけど、夫の持ち物、中でも洋服は、等身大の夫を思い出すことができて、良い。着てみたり、飾ってみたり、抱きついてみたり、用途がたくさんある。過去に夫の洋服を使った「エア・ハグ」の記事も書いているので、参考にしてみてほしい。リンクをはるような器用なことはできないので、悪しからず。。。。

・夫の手紙、文章

→夫からの手紙は上の写真HDDと1位タイで大切なものかもしれない。昔のラブリーすぎるシールぺたぺたの可愛い手紙から、最近のちょっと大人びたシールぺたぺたの手紙まで、本人が実際にこの手紙触ってたんだー、とか、この文字書いたんだー、なんて、リアルな感覚が残っているところは手紙ならでは。我が家の夫くんの場合は、それ以外に文章の作品も書いていたので、それはこれからじっくり解読しようと思っている。

 

◆夫がどうせ亡くなるとしても今だったらやっておきたかったこと

・夫の動画撮影(録音もいいけど、できれば動画)

→これは、夫1人を映した物でもいいし、私との2人で映っているものでもいい。昔であれば、ハンディカムとかで頻繁に撮影したのかもしれないけど、私たちはケータイ動画だったから、あっても数十秒のものしかない。こんなことなら、365日、家の中で防犯カメラみたいに2人の生活を録画しておきたかった。ただ、遠目よりも、カメラ目線で、ズームアップしているものが良いと思う。あるいは、お互いが死別後のQOLに熱心に取り組めるようであれば、365日のひめくりカレンダーみたいにお相手に向けた応援メッセージを365日分、動画撮影しておいたら、ものすごく励まされると思う。それくらい、死別後は、恋しい。そしてその恋しさは、一向に満たされることがない。とにかく、1にも2にも、動画撮影!日常の動画!これは、めちゃくちゃ訴えたい。

・愛の言葉(ラブレター)をもらう

→うちの場合、夫くんの亡くなり方とか、それに至るまでの経緯の影響もあると思うけど、もっと夫から愛の言葉を受けたい。夫が誕生日や記念日にくれた手紙もとっても心がこもってて最高なんだけど、私の人物評価とか、感謝の言葉とかが多い。あえて贅沢を言うならば、もっともっと愛情の言葉だらけのものも欲しい。要は、お祝いレターよりも、ラブレターが欲しいのかな!夫が私のことをどれだけ狂おしく大好きすぎるかをもっと熱弁してほしい。今となってはそんな思いを夫から取り付けることもできず、信じるしかないから。

 

長くなったので、また思いついたら、書き足そうと思う。