優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

ストレス発散法

私のストレス発散法は、音楽かけて、ネットして、ポテチを食べて、ビールを飲むこと。こうして書き出してみると、一度に味覚と聴覚と視覚と、3つもの感覚を駆使してるんだな。リラックスしてるように見えて、実はすごい忙しいことしてるんだな。もしかしたら、ポテチで嗅覚も刺激してるかも。タイピングしながら、触覚も・・・。音楽+ネットの代わりにテレビでもいいんだけど、そこまでテレビっ子じゃないから、お手軽なネットになびいた。

夫とは、テレビの趣味が全然違う。夫はダウンタウンが好きだったけど、私はダウンタウンは面白いと思う時と、ちょっといじわるに感じるときがあって、夫ほど好きじゃなかったな。でも、まっちゃんが映画つくってた頃から、夫はまっちゃんの動向をじーっと見ていた気がする。「大日本人」とか、一緒に見に行ったな。夫は北野武の映画がとっても好きだったけど、まっちゃんの映画は見ていて少し切ない気持ちになってしまったみたい。何様って感じだけどね(笑)なーんにもわからず、映画の途中で寝ちゃうくらい映画が苦手な私は、夫が少しだけ語ってくれるウンチクに、「すごいなあ!夫くん、色々わかるんだなあ」って思ってた。私の中で、夫くんの心をがっつり掴んでる北野武さんは、すごい人なんだ。

好き嫌いで言えば、夫はわたしがハマったドラマとか、テレビ番組とか、よく一緒に見てくれた。わたしは土曜夜のマツコ会議が好きでよく見てた。忘れてると、夫が「みんみん、マツコ会議やるよ」って教えてくれた。見終わってチャンネルをそのままにしていると、有吉反省会が始まる。でも、夫は有吉反省会が苦手だったみたい。私はゴシップ好きだけど、夫はゴシップとか、人間の汚い笑いが嫌なんだと思う。私は、有吉反省会のいや〜な感じも週末にはいいと思うけど、夫がそれを嫌うところも好きだった。夫くんを全肯定すぎて、変なんだけど。そう考えると、私がダウンタウンに懐疑的なのも、夫からすると、むしろ私に対する評価アップになっていたかもしれない。なんとおめでたい2人。

今日は、アパートの掃除に行ってきた。もう、アパートはすっからかんになった。散々迷惑をかけたお隣さんは、先月お子さんが生まれて、玄関のドアにクリスマスリースを飾ってた。半年ほど前、一人で重たい重たいケーキを持って、お詫びに伺ったのを思い出す。対面で座ったテーブルで、お隣さんは旦那さんと奥さん。私は、一人。おおらかに対応してくださる2人に、今の状態を言葉にして説明しながら涙がでてしまう自分。つらかったけど、家に帰って、夫がいて、「今日お詫びに行ってきたよ。怒ってなかったよ。私はいつまでも、夫くんの味方だよ」って伝えた。夫くんはうなだれた姿勢で、「・・・・うん」って言った。

世間から見たら、円満で順調な夫婦はお隣さん。でも、私だって、私だって。夫と私だって。

今はもう、全部おわっちゃったけどね。もうお隣さんに、追いつくことも、追い越すことも、できないけどね。夫と2人で、もっと闘いたかったのにな。