優しくて可愛くてかっこよくて大好きな夫と死別しました

事故か自死か。夫が消えた人生をこれから歩みます。なんて自分が書いてることが信じられない35歳です

夫に思い出の人になってほしくない

今はまだ夫のぬくもりが私の周りにわんさかあって、夫も私も同じように仔犬感があったのだけど。これから1年、2年と経つうちに、夫は写真の中で、昔の恋人みたいになってしまうんだろうか。

5年、10年と経つうちに、夫だけツルツルのお肌で可愛い顔して笑った写真で、私はおばさんになっちゃうんだろうか。

今は幸せを享受していた自分がそこから今いる場所まで転落したことを嘆いているけど、10年後はそんな全てを俯瞰して、夢みたいな環境の中にいたねと考えるんだろうか。

 

夫を思い出にしたくないよー。夫は現在であってほしいよー。夫がいない世界は嫌だよー。

 

人生って一度きりで、過去の修正とかごまかしとかやり直しは効かないんだね。なんて苦しいんだろう。未来に進むしかない(←前向きな言葉を言おうとしてるんじゃないのに、無駄にそう聞こえる)。取り返すことはできるかもね、何かの体験を何か別のことで補って、喜びも悲しみもプラマイ0、みたいな。でも、亡くなった人は取り返せないからね。なんと人生は残酷なんだろう。

タイムマシーンに乗れたらいいのに。タイムマシーンを開発してる会社の株でも探そうかな。シリコンバレーまで行けば一社くらいあるかな。むしろロシアとかの方があったりするのかな。

死別された方のブログで、夫に霊の世界とか夢で再会する方法を熱心に考えていらっしゃる方が結構いる。もうそうなるよね。それしかないよ。もうそういう技術開発しようよ。

夫が亡くなったとき、今すぐ精子を取り出したら活用できるのだろうかと頭をよぎって、でもそれで一旦保管しても決心できなかったらそれはそれで重い、と臨終の夫を前に思ったことを思い出した。夫本人が復活するならなんでも搾り取ったけど、そうじゃないからね。

火葬の前には、この髪の毛を取っておいたら蘇生技術が発達したときにDNAを使って夫が生き返るのだろうかとよぎった。でも、髪の毛ならまだ持ち物にたくさん付いてたりするかなと思った。

夫の痕跡がこの世から減っていくのが嫌で嫌でたまらない。夫は今もいると思い続けたい。